お天道様
脱穀
犬の散歩をしていたら、近所のおじいちゃんが2人で何かしていた。
聞けば、小麦の脱穀。
小麦の脱穀やったことないし、手伝うことに。
畑で天日干しにした小麦を、歯が高速回転する機械に入れる。
「ガー、ガー」と大きな音を立てて、小麦の穂だけが取り除かれる。
古くは木の棒でたたき、また足踏みの脱穀機もあったそうな。
じいちゃんたちと話をすると色んなことが聞けて、面白い。
昔は稲よりも小麦を作っている人の方が多くて、脱穀した麦ガラを利用して「麦ガラ屋根」にしていたんだって。
よく茅葺き屋根があるけど、うちの地域は麦ガラ屋根の方が多かったらしい。
麦ガラだと10年に1度くらいの葺き替えが必要。
それを仕事にする職人がたくさんいたらしいけど、いまは少ないんだろうなー。
昔の物を大切にしようと思う、今日このごろ。
田植え
約20年、やっていなかった田んぼを復活させた。
色んな人の影響もあったけど、自分でやってみようと思って
ばあちゃんに言ったら、猛反対された。
でも本気でやったらなんとかなった。
うちにはもう、トラクターがないので、スコップで土をおこし、
鋤(すき)で代かきをした。
そして、田植え。
最初は近所のお年寄りも、「なにやってるんだろう」っていう雰囲気で見ていたけど、
なんとかなりそうになってきたら、声をかけてくれるようになった。
「兄ちゃん、どこのぼこで(どこの子で)?」
「じいちゃんが○○ですよ」
「おー、ほーけー(そーなんだね)」
そんな会話が生まれる。
昔は近所の人たち みんなでやったそうな。
今まで、山梨はいいよ、おもしろいよ、ってみんなに発信しようと思っていたけど、
自分の住んでいる地元のことを全然知らなかったなぁ、と最近わかった。
もっと、ばあちゃんや近所のみなさんと話そう。